NotesThread クラスは java.lang.Thread から派生して、Lotus Notes/Domino 用の特別な初期化コードや終了コードを含んでいます。このような Thread の派生は、Lotus Notes/Domino クラスに対してローカルに呼び出しを行う Java プログラムを実行するために必要です。これは、リモート呼び出しには必要ありません。ローカル呼び出しとリモート呼び出しの両方を行うアプリケーションは、静的メソッド sinitThread と stermThread をいつ使うかを動的に判断できます。リモート呼び出しは、ローカルスレッドの実行中に行うことができます。ただし、あるセッションで取得したオブジェクトを、他のセッションへの呼び出しに使用してはいけません。AppletBase や AgentBase から派生したスレッドやエージェントを起動しないアプレットは、リモート呼び出し用とローカル呼び出し用に分けてコーディングする必要はありません。そのための機能がベースコードで提供されているためです。

継承を通してスレッドを実行する継承を通してスレッドを実行するには、Thread の代わりに NotesThread から派生させ、run の代わりに runNotes メソッドを含めます。

public class myClass extends NotesThread {
public void runNotes() {
// my code
}
}

myClass m = new myClass();
m.start();

public class myClass implements Runnable {
public void run() {
// my code
}
}

public class myClass implements Runnable {
public void run() {
this.runNotes();
}
public void runNotes() {
// my code
}
}

public class myClass
{
public static void main(String argv[])
{
try
{
NotesThread.sinitThread();
// my code
}
//my code
finally
{
NotesThread.stermThread();
}
}
}

• セッション内では、スレッド間で Lotus Domino オブジェクトを共有、同期化、再利用します。それぞれのスレッドで異なるセッションを使用すると、これができなくなります。1 つのスレッドごとに同期化と再利用を明確に管理しなければなりません。
• スレッド間で DbDirectory を使用しないでください。
• マルチスレッドで既存文書にアクセスすることは可能ですが、1 つのスレッドでアクセスするほうが、メモリ管理が簡単です。1 つのスレッドにアクセスを限定することで、別のスレッドを考慮することなく再利用できるようになります。スレッド間での文書作成は常に安全で、ほかのスレッドを考慮することなくこれらのオブジェクトを再利用できます。
• プロフィール文書はスレッドごとにキャッシュされます。更新の競合が起こると、最後に更新したスレッドが優先されます。
• 別のスレッドでビューやコレクションのナビゲーションに使う文書を削除しないように注意してください。
• スレッドで親オブジェクトではなく子オブジェクトが使用される場合、すべての子スレッドの処理が終了するまでは親のスレッドを有効にしておいてください。特に AWT イベントハンドラで Lotus Domino オブジェクトを使用しているときには注意してください。

例
関連項目

サポートコンポーネント
Java プログラムを実行する

用語集