LOTUS DOMINO DESIGNER 8 の新機能


アプリケーションの設計
Lotus Notes 8 の重要な新しい機能拡張は、複合アプリケーションのサポートです。これは、IBM のサービス志向アーキテクチャ (SOA) とコンテキストの連携における重要な要素です。複合アプリケーションを作成すると、IBM(R) Lotus Notes(R) アプリケーションの NSF コンポーネント、Eclipse コンポーネント、Lotus Component Designer コンポーネントをユーザーエクスペリエンスの一環としてコンテキストに応じて疎結合できます。複数の技術を 1 つのアプリケーションに組み合わせることができるということは、ビジネスに大きな価値をもたらします。会社は柔軟性を高めながら既存の資産を保護し、発生するビジネス要件に迅速かつコスト効率良く対処できます。これまでの開発環境よりもアプリケーションのアセンブルが大幅に簡単になります。

リリース 8 では、以前は Lotus Notes 式言語からのみ利用可能だった Lotus Notes データベースに関する多様なメタデータが、DB2 Access ビュー (DAV) から使用できるようになりました。DAV に関するメタデータも使用できます。以前からの詳細オプションである UNID、OID、変更時刻のほかに、新しいフィールドとして、文書がデータベースに追加された日付、文書の作成日付、NSF 名、完全パスと NSF 名、$Ref、ReplicaID、親文書 ID、子の数、子文書 ID、OID シーケンス番号、サーバー CN を表示するフィールドが追加されています。さらに、パブリックアクセスの Lotus Notes の動作を有効にするための特殊フィールドもあります。

Lotus Notes 8 の標準設定には、狭いビューやタイル型のビューを表示する機能があります。狭いビューは、横方向に長い配置ではなく、縦方向に長い配置になっています。タイル型のビューでは、各文書が個別のオブジェクト (タイル) の形式で表示されます。これらのビューは、複合アプリケーションでのみ使用できます。列のプロパティに関する付加的なオプションを設定することにより、狭い表示やタイル型表示でのビューの処理方法を制御できます。

Lotus Notes R8 では、生成された HTML をフォームレベルと個々のフィールドレベルの両方で変更する機能が追加されました。フォームレベルの新しい HTML オプションには、パススルー HTML を無効にする機能、HTML をプレーンテキストとして処理する機能、Lotus Notes のリッチテキストフィールドでのセクションの展開とは関係なく、すべてのセクションを強制的に展開する機能、Lotus Notes のリッチテキストフィールドでのアウトラインの展開とは関係なく、すべてのアウトラインを強制的に展開する機能、タブ付きセクションによる表の代替フォーマット設定を強制的に実行する機能などがあります。

Lotus Domino アプリケーションのビューには、複数の索引を配置できます。それぞれの索引は、ビューの作成時にユーザーソート列ごとに作成されます。Lotus Notes R8 には、そのようなソート索引の作成を必要なときまで遅らせることによって、オーバーヘッドと処理の負荷を減らすためのオプションが用意されています。

オンラインヘルプの「アプリケーションの設計」セクションには、次の新規の機能文書があります。

アプリケーションの計画を立てる複合アプリケーションの計画を立てる
複合アプリケーションの概要です。複合アプリケーションセクションの詳細情報にリンクしています。

Lotus Notes と Lotus Domino の制限事項の一覧
ビュー名、フォーム名、エージェント名に使用できる文字の制限が広がり、カスケード名も含まれるようになりました。フィールド名の制限については、文字セットにかかわりなく、32 文字まで使用できるようになりました。マクロ言語文字列リテラルの長さについては、2048 バイトまでという新しい制限が追加されました。

フォームを設計するフォーム用に生成された HTML を制御する
新しい HTML オプションにより、生成された HTML をフォームレベルと個々のフィールドレベルの両方で制御できるようになりました。フィールドレベルの HTML オプションは、フォームレベルの HTML オプションより優先されます。

埋め込みスケジューラを作成する
埋め込みスケジューラを作成するときに、チェックボックスを表示するオプションを使用できるようになりました。

フィールドを設計するリッチテキストライトフィールドを使用する
リッチテキストライトフィールドの新しい種類として、サムネールが追加されました。また、リッチテキストライトフィールドは、Web では利用できません。

フィールド用に生成された HTML を制御する
新しい HTML オプションにより、生成された HTML を個々のフィールドレベルとフォームレベルの両方で制御できるようになりました。フィールドレベルの HTML オプションは、フォームレベルの HTML オプションより優先されます。具体的な情報については、「
パススルー HTML をフィールド内で無効にする」を参照してください。

値を引き継ぐフィールドを作成する
親文書から子文書に値を引き継ぐ動作と、既存の文書のフィールドの値に基づいてフィールドにデフォルト値を設定する動作を混同しないように、フィールドの引き継ぎに関する説明が全面的に改訂されています。

ビューを設計する列に数値を表示する
新しい表示タイプである「バイト」によって、バイト単位、キロバイト単位、メガバイト単位、テラバイト単位で数値を表示できるようになりました。

列の [詳細] オプション
Lotus Notes には、ビューの各列の幅を広げて使用可能なスペースを埋めるときに、
どの列の幅を広げるのかを選択する機能が用意されました。ビューの各列を 2 番目の行に折り返すことや非表示にすることを指定して、ビューを縦長のレイアウトで最適化できるようになっています。ビューの各列を上部 (タイルの見出し部分) や下部 (タイルの属性部分) に表示することや非表示にすることを指定して、ビューをタイル型のレイアウトで最適化できるようになっています。アプリケーションコンポーネント間の通信に使用する複合アプリケーションプロパティを指定するための新しい列オプションもあります。

遅延ソート索引の作成
ビューのユーザーソート列の追加の索引を作成する処理を、実際に必要なときまで遅らせることができるようになりました。

Eclipse ベースの UI を使用する Lotus Notes
複合アプリケーションに組み込まれているビューの動作を制御するための新しいオプションとして、列のヘッダーを非表示にする機能、スレッドが一部だけの場合に足りないルートを作成してすべてのメッセージの返答ツリーを表示する機能、インラインスレッド展開を有効にする機能、スレッドのメッセージモードと会話モードを切り替える機能、横長と縦長のプレビューレイアウトを切り替えるためのアイコンを表示する機能、タブナビゲータを表示する機能、表 (縦長の狭いビュー)、カレンダー、タイル、サードパーティの各ビューアーを選択する機能が用意されています。

アプリケーションのナビゲーション選択済みアウトラインエントリプロパティ
Lotus Notes の標準設定で選択エントリを表示するときに、各エントリの間に横方向の区切り線を入れるための新しいオプションが用意されています。

アプリケーションに自動化機能を追加するフォーム、サブフォーム、ページ、またはビューのアクションを作成する
新しいオプションにより、1 回のクリックでアクションメニュー全体を表示したり、メニューの最上位アクションを呼び出すことができる分割ボタンとしてアクションを作成することができます。

アクションバー
右クリックによるコンテキストメニューにアクションを組み込むための新しいオプションが用意されています。

共有アクションを作成し、挿入する
共有アクションも、分割ボタンとして作成したり、右クリックによるコンテキストメニューに組み込むことができます。

エージェントをイベントでトリガーする
サーバーの起動時にエージェントをトリガーできるようになりました。

データベースの最適化とトラブルシューティングデータベースのパフォーマンスを向上するプロパティ
データベースのパフォーマンスを向上させるための新しいオプションが 2 つ追加されました。
[返答スレッドの履歴をサポート] により、新しい文書を返答文書の階層状に分類するための情報フィールドを追加できます。[単純検索を許可しない] により、データベースの DbSearch 機能を無効にできます。
DB2 対応 Lotus Notes データベースでのデータの処理DAV の特殊フィールド
以前は Lotus Notes 式言語からのみ利用可能だった Lotus Notes データベースに関する多様なメタデータが、特殊フィールドによって DB2 Access ビュー (DAV) からも使用できるようになりました。

複合アプリケーション - 設計と管理複合アプリケーションの設計と管理だけを取り上げたアプリケーション設計の新しいサブセクションがあります。