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要約ディレクトリカタログでパフォーマンス設定を使用する
要約ディレクトリカタログの設定文書の [詳細] タブにあるパフォーマンス設定では、[圧縮度] と [差分フィールド] を指定できます。[圧縮度] では 1 つのディレクトリカタログ集約文書にまとめることのできるソース IBM(R) Lotus Domino(R) ディレクトリのエントリ数、[差分フィールド] では Dircat タスクで集約文書内のフィールドの変更を更新するタイミングと方法を指定します。ほとんどの場合は、デフォルトのパフォーマンス設定で問題なく機能します。

メモ 要約ディレクトリカタログをサーバーのみで使用する場合にかぎり、これらの設定を変更します。クライアントが要約ディレクトリカタログを使用する場合は変更しません。

ソース Domino ディレクトリの複数エントリを集約文書にまとめない拡張ディレクトリカタログでは、これらの設定は無関係であり、使用できません。

圧縮度圧縮度とは、ソース Domino ディレクトリから要約ディレクトリカタログにある集約文書 1 つに格納できるエントリの数をいいます。最大の圧縮度は 255 で、これがデフォルト値になっています。サーバーディレクトリカタログを頻繁に全文検索するとき (たとえば、LDAP サービスがディレクトリカタログを使用するとき)、検索の速度が遅い場合は、圧縮度を減らしてパフォーマンスを向上させることができます。また、圧縮度を低くすると、特定の集約文書の複製が必要になる可能性を低くすることができます。
差分フィールド集約文書の 1 つのフィールドには、多くのソース Domino ディレクトリのフィールドの値が格納されているので、集約文書のどのフィールドも一度は更新される可能性があります。更新が発生すれば、複製する必要が出てきます。要約ディレクトリカタログのフィールドの変更を管理するために、Dircat タスクではデフォルトで増分マージプロセスを使用して、変更内容を集約文書の一時フィールドに格納します。これは、デフォルトでは、ソース Domino ディレクトリの全エントリの 5%が変更されるまで行われます。変更が全エントリの 5%に達すると、Dircat タスクは、一時フィールドに格納していた変更内容を集約文書の元のフィールドにマージし、一時フィールドを削除します。このプロセスは、一定の時間内でランダムに実行されるので、複製が必要な集約文書が常にごくわずかになります。Dircat タスクを実行するサーバーでディレクトリカタログが複製される場合は、更新されたフィールドのみが複製されます。この増分複製の結果、特にダイヤルアップ接続経由で複製を実行する場合に複製のパフォーマンスが向上します。
フィールドを増分マージする方法の代替として、変更が発生したときに、その変更を集約文書の元のフィールドに直接加える方法があります。増分マージを無効にすると、検索のパフォーマンスがわずかながら向上します。ただし、ダイヤルアップ接続で参照元ディレクトリカタログを複製する場合は、増分マージを有効にしてください。

増分マージを使用し、集約文書の重複フィールドのフィールド変更を一時保管して、複製のパフォーマンスを最適化する場合は、要約ディレクトリカタログの設定文書の [差分フィールド] オプションで [はい] (デフォルト) を選択します。集約文書の元のフィールドをすぐに変更する場合は、[いいえ] を選択します。

マージ係数要約ディレクトリカタログの設定文書の [マージ係数] オプションは、重複フィールドに保管されている変更内容が集約文書の元のフィールドにマージされるために必要な、フィールド変更合計数のパーセント値です。デフォルトは 5%です。
このフィールドが使用できるのは、[差分フィールド] が [はい] に設定されている場合のみです。

メモ この設定は変更しないことをお勧めします。

関連項目