MAIL
この例では、2 台の IBM(R) Lotus Domino(R) Server Mail1 と Mail3 は、Acme 社から他のインターネットドメイン (外部アドレス) へのメッセージを配信し、Acme 社のインターネットドメイン (acme.com) に宛てられたメールを受信します。Mail1 と Mail3 に適用されるサーバー設定文書の [ルーター/SMTP] - [基本] タブでは、[ローカルインターネットドメイン外にメールを送信するとき、SMTP を使用] フィールドは有効です。また、Mail1 と Mail3 のサーバー文書の [基本] タブでは、SMTP listener タスクが有効になっています。
Mail2 アウトバウンドは Mail1 に中継され、Mail4 アウトバウンドは Mail3 に中継されます。
Acme 社の内部メールサーバー Mail2 のユーザーが外部アドレス (acme.com 以外のドメイン) にメッセージを送信すると、Mail2 は外部ドメインにメールを配信できる Mail1 にメッセージを配信します。Acme 社の内部メールサーバー Mail4 のユーザーが外部アドレス (acme.com 以外のドメイン) にメッセージを送信すると、Mail4 は外部ドメインにメールを配信できる Mail3 にメッセージを配信します。アウトバウンドメッセージを Mail1 と Mail3 が半分ずつ配信することによって負荷が分散されます。
外部インターネットドメイン (acme.com 以外) からのメールはすべて Mail1 または Mail3 に配信されます。外部 DNS には acme.com ドメインの MX レコードが、Mail1 に対応するものと Mail3 に対応するものとの合計 2 つあります。インターネットメールサーバーが acme.com ドメインに接続してメッセージを転送しようとする場合、このサーバーは DNS で acme.com を検索します。サーバーは acme.com の MX レコードを検出し、この MX レコードのレコードプリファレンスに基づいて Mail1 と Mail3 のどちらかの IP アドレスを返します。2 つの MX レコードのレコードプリファレンスが等しい場合、サーバーは無作為に一方の MX レコードを選び、そのレコードに対応するサーバーの IP アドレスを返します。そのサーバーにアクセスできない場合は、もう一方の MX レコードを選んでそのサーバーの IP アドレスを返します。これによって、レコードプリファレンスが等しい場合に MX レコードを無作為に選択して負荷が分散され、接続に失敗した場合は DNS によって別の MX レコードに切り替わるというフェイルオーバーが実現します。Mail1 と Mail3 はメールを受け取ると宛先に配信します。
外部に SMTP でメールを配信できるサーバーに内部メールサーバーがインターネットメールを配信するには、2 つの方法があります。1 つは、異種 SMTP ドメイン文書と SMTP サーバーにリンクする SMTP 接続文書を使う IBM(R) Lotus Notes(R) 配信です。もう 1 つは、SMTP サーバーをリレーホストとして設定する SMTP 配信です。
これらのサーバーを設定するには次の作業が必要です。