MAIL


サーバーに配置する MAIL.BOX データベース数を決定する
サーバーがメールを送受信する際、ルーターなどのサーバープロセスは、サーバーの MAIL.BOX データベースにアクセスし、メッセージの書き込みおよび読み取りを実行します。MAIL.BOX にアクセスできるプロセスは 1 回に 1 つのみなので、メールトラフィックが多いとデータベースに複数のプロセスが同時にアクセスしようとしてアクセスの競合が発生します。

ユーザー数が少ないサーバーの場合、アクセスの競合が発生することはほとんどなく、通常デフォルトの 1 つの MAIL.BOX で十分なサービスが提供されます。ただし、ユーザー数が多いサーバーでは、追加の MAIL.BOX データベースを作成すると大部分のアクセス競合を防止できます。

特に処理能力に余裕がないサーバーの場合は、MAIL.BOX データベースを 3 つ以上にするとパフォーマンスが向上する可能性があります。メールボックスの統計を使用して追加の MAIL.BOX データベースが必要かどうかを判別します。次の表のように、アクセス競合数と合計メールボックスアクセス数の情報が個別の統計に示されます。
統計名説明
Mail.Mailbox.Accessesサーバーのメールボックスにスレッドがアクセスした合計回数。
Mail.Mailbox.AccessConflicts同時スレッド数が設定されたメールボックス数を超えたため、メールボックスにアクセスしようとしたスレッドが待機しなければならなかった回数。

たとえば、3 個のメールボックスが設定されている場合に同時アクセスが 4 つあると、競合のカウントが増加します。

アクセス競合数が常に Mail.Mailbox.Accesses の値の 2%を超えている場合、追加のメールボックスの作成を検討してください。

Mail.Mailbox.CurrentAccesses現在のアクセスの合計数。たとえば、カウントが 2 の場合はその時点で 2 つのスレッドがアクセスしていることを示します。
Mail.Mailbox.AccessWarningsメールボックスにアクセスしているスレッド数 (Mail.Mailbox.CurrentAccesses の値) が、設定されたメールボックス数よりも 1 つ少ない数に達した回数。

この警告カウントは、たとえば、3 つのメールボックスが設定されている場合に 2 つのスレッドが MAIL.BOX に同時にアクセスしようとすると増加します。

警告数が常に Mail.Mailbox.Accesses の値の 10%を超えている場合、追加のメールボックスの作成を検討してください。

Mail.Mailbox.MaxConcurrentAccesses記録された現在のアクセスの最大数。
合計アクセス数に対するアクセス競合数の比率を計算すると、MAIL.BOX の追加によってサーバーのパフォーマンスが向上するかどうかを判別できます。通常、アクセス競合数は合計アクセス数の 2%以内にする必要があります。ただし、アクセス競合は通常以上に負荷が高くなると生じるため、すべてのアクセス競合を取り除く必要はありません。アクセス競合数の比率が常に 2%を超えている場合にのみ、MAIL.BOX データベースを追加します。

メモ メールボックスの統計は、2 つ以上の MAIL.BOX データベースが設定されているサーバーでのみ使用できます。メールボックス数の変更を適用するには、サーバーを再起動する必要があります。

関連項目