LOTUS DOMINO と DB2


Lotus Domino Server を DB2 サーバーに接続させる
Lotus Domino から IBM(R) DB2 Universal Database(R) Enterprise Server Edition サーバーへのアクセスを自動的に有効にするには、IBM(R) Lotus Domino(R) Administrator Client で利用できる DB2 サーバー有効化ツールを使用します。Lotus Domino から DB2 サーバーへのアクセスを手動操作で有効にすることもできます。DB2 に対して Lotus Domino Server を有効にすると、Lotus Domino によって IBM(R) Lotus Domino(R) データが DB2 に格納されます。DB2 対応の Lotus Notes データベースが有効になると、それに対応した DB2 データベーススキーマが Lotus Domino によって作成され、さらにそのスキーマの中に、Lotus Notes データベースのデータを保持するための一連のテーブルが作成されます。このスキーマの名前は NSF ファイル名が基になります。

Lotus Domino から DB2 サーバーへアクセスできるようにする方法としては DB2 サーバー有効化ツールをお勧めします。DB2 サーバー有効化ツールは以下の操作を行います。


システム管理プロセスを実行すると、システム管理要求データベース (ADMIN4.NSF) のローカルコピーにシステム管理要求が発行されます。レプリケータにより ADMIN4.NSF がシステム管理サーバーに複製されます。システム管理サーバーのシステム管理プロセスにより、システム管理要求が処理され、サーバー文書に新しい情報が入力されて更新されます。レプリケータは、元のサーバーにあるサーバー文書への変更を複製します。

Lotus Domino Server ユーザーLotus Domino Server のユーザー名とパスワードが Lotus Domino Server の ID ファイルに保存されます。Lotus Domino Server のユーザーアカウントにより、Lotus Domino が DB2 サーバーにアクセスできます。Lotus Domino Server ごとに Lotus Domino Server ユーザーアカウントを 1 つ作成します。
メモ Microsoft Windows を使用し、Lotus Domino Server ユーザーを追加するシステムコントロールグループを作成していれば、その Lotus Domino Server ユーザーをそのグループに追加します。

Lotus Domino Server ユーザーアカウントを作成した後、DB2DOM という名前の Lotus Domino Server ユーザーグループを作成し、Lotus Domino Server ユーザーをそのグループに追加します。その後、DB2DOM をシステムコントロールグループとして DB2 に手動で定義する必要があります。システムコントロールグループのパラメータは、システムコントロール (SYSCTRL) 権限をそのグループ名に割り当てます。Lotus Domino Server ユーザーアカウントは、SYSCTRL 権限を持つ DB2DOM グループのメンバーです。つまり、Lotus Domino Server のユーザーアカウントには、Lotus Domino が DB2 サーバーにアクセスできる権限があります。Lotus Domino Server ユーザーは、DB2 データベースとその内容に対して完全な権限を持っています。このサーバーユーザーは、すべての Lotus Notes ユーザーの代役を務めます。

メモ Windows ユーザーアカウントを Lotus Domino Server ユーザーとして使用したい場合は、「Lotus Domino Server のユーザーアカウントおよび DB2DOM グループを手動で作成する」の手順 3 のプロセスから開始します。

DB2DOM をシステムコントロールグループとして DB2 に定義する場合の詳細については、「DB2DOM グループをシステムコントロールグループに指定し、Lotus Domino Server ユーザーをシステムコントロールグループに追加する」を参照してください。

SYSCTRL_GROUP 設定を有効にするサーバー有効化ツールを使用したか、Lotus Domino Server ユーザーおよび DB2DOM グループを手動で作成したかに関係なく、この情報は適用されます。SYSCTRL_GROUP が DB2 に最初に設定される場合、DB2 コマンド行プロセッサ (CLP) から次のコマンドを発行して、DB2 サーバーを停止して、次に起動します。


サーバー有効化プロセス中に元の DB2 データベースを正常に作成するには、次の条件を満たすユーザー名で Lotus Domino Server にログオンする必要があります。
DB2 サーバー有効化ツールを実行する時に追加される NOTES.INI 変数については、「DB2 サーバー有効化ツールにより設定される NOTES.INI 変数」を参照してください。

手順の最初に IBM(R) AIX(R) 専用または Microsoft Windows 専用と明記されていなくても、ここでは、すべての手順がサポートされているすべてのプラットフォームに適用されます。ある手順がユーザー設定に該当しない場合、その手順だけを省略して、次の手順に進んでください。

必要条件 1 Lotus Domino Administrator で、有効にするサーバーを指定します。
2 手順を始める前に次の情報を用意します。

手順 1 Lotus Domino Administrator で、[設定] をクリックします。
2 [DB2 サーバー] - [DB2 サーバーの有効化] をクリックします。
3 次のフィールドに必要な情報を設定します。
フィールドアクション
DB2 と Lotus Domino が異なるシステム上で実行されている、または 64ビットの DB2 が AIX サーバー上で実行されているこれらの条件のいずれかが当てはまる場合は、このチェックボックスをクリックします。
  • DB2 と Lotus Domino は別々のコンピュータにインストールされています。
  • DB2 AIX サーバーでは、64 ビットの DB2 インスタンスが使用されています。
  • Lotus Domino Server 上で DB2 Run-Time Client を使用しています。
DB2 インスタンス名DB2 サーバーのインストール時に作成した DB2 インスタンスの名前を入力します。

メモ このフィールドは、ローカル設定にのみ適用されます。

DB2 データベースディレクトリ(省略可能) Lotus Domino Server に対して DB2 グループデータを保存するディレクトリ名とフルパスを入力します。次に例を示します。
  • Microsoft Windows の場合のサンプルパスは次のとおりです。c:\db2db\srvr\
  • IBM AIX の場合のサンプルパスは次のとおりです。/local1/db2inst1/db2dir/
ユーザーは、入力するディレクトリに対し適切なアクセス権がなければなりません。

メモ 複数の Lotus Domino Server が同じ DB2 サーバーの異なるインスタンスに接続されている場合、指定するディレクトリを各 Lotus Domino Server ごとに一意にするか、または各 Lotus Domino Server の [ディレクトリ] フィールドを空白にする必要があります。この設定は詳細設定であり、ほとんどの場合、デフォルトを使用できます。

DB2 データベース名データベース名を入力するか、またはデフォルトの DB2 データベースとして DOMINO を受け入れます。DB2 データベース名は、NOTES.INI 変数 DB2DATABASE に保存されます。この値を後で削除したり、修正すると、Lotus Domino の DB2 機能は使用できなくなります。DB2 データベース名は、データベース名、バッファプール名、テーブルスペース名、スキーマ名の基本として使用されます。
ホスト名データを格納するリモートサーバーの名前を入力します。このフィールドは、リモート設定にのみ適用されます。
ポート番号/サービス名DB2 のリモートインスタンスのポート番号またはサービス名を入力します。このフィールドは、リモート設定にのみ適用されます。

DB2 コントロールセンターを開いてこの情報を取得してから、接続先のインスタンスを右クリックします。[通信のセットアップ] を選択します。TCP/IP プロパティを確認します。サービス名の例は db2c_DB2 です。ポート番号の例は 50000 です。このフィールドでいずれかを使用できます。

Lotus Domino が DB2 へのアクセスに使う OS のアカウント名このユーザー名は、Lotus Domino が DB2 サーバーへのアクセスに使用するオペレーティングシステムのユーザーアカウント名です。これは、Microsoft Windows または IBM(R) AIX(R) アカウントです。IBM AIX を使用している場合、既存のユーザーアカウント名だけを入力できます。このダイアログボックスでユーザーアカウント名を作成できません。

次の操作のいずれかを行います。

  • 新しい名前を入力して新規のユーザーアカウントを作成します。このオプションは Microsoft Windows のみに適用されます。
  • 使用するユーザーアカウント名を作成しているのであれば、既存のユーザーアカウント名を入力します。OS のユーザーアカウント名のはずです。
DB2 パスワード[Domino が DB2 へのアクセスに使う OS のアカウント名] フィールドに入力した新規ユーザーアカウント名または既存のユーザーアカウント名のパスワードを入力します。Lotus Domino Server はこのパスワードを使って DB2 サーバーにアクセスします。
DB2 パスワードの確認同じパスワードをもう一度入力します。
DB2 パスワードの期限切れDB2 パスワードの期限が切れるまでの日数です。このパスワードは、Lotus Domino が DB2 サーバーへのアクセスに使用する OS アカウントパスワードです。
システムアカウントのパスワードの更新Lotus Domino が DB2 サーバーへのアクセスに使用する OS システムアカウントパスワードを更新するには、このチェックボックスをオンにします。このチェックボックスをオンにしない場合、パスワードは保存されますが、OS サーバーアカウントパスワードは更新されません。
DB2 ノード名このフィールドは、リモート設定を設定しているか、または DB2 AIX サーバー上の 64 ビット DB2 インスタンスを使用している場合に使用できます。DB2 ノード名、つまり DB2 ノードディレクトリで DB2 サーバーに割り当てられた名前を入力します。このノード名は、DB2 データベースへのポインタとして機能し、DB2 サーバーへのアクセスを可能にします。入力するノード名は、DB2 設定で別のエンティティに割り当てられる名前にはできません。たとえば、ノード名を DB2 インスタンス名や Lotus Domino Server 名と同じにすることはできません。DB2 サーバー有効化ツールは DB2 ノード名を使用して DB2 ノードを作成します。
作成するデータベースのデフォルト次のいずれかを選択します。
  • DB2 (デフォルト) - DB2 データベースを作成します。
  • NSF - Lotus Domino NSF データベースを作成します。
サーバーの Domino ディレクトリと DB2 情報を即時に更新するシステム管理プロセスが更新を始めるのを待つ代わりに、Domino ディレクトリを直ちに更新するには、このチェックボックスをクリックします。
有効にするために Lotus Domino サーバーを自動的に再起動するDB2 サーバー有効化ツールを実行し、DB2 情報が Domino ディレクトリに追加された後、サーバーを再起動するには、このチェックボックスをクリックします。
データベースの保存場所について詳しくは、「Lotus Domino で作成したデータベース」を参照してください。

4 [有効] をクリックします。

5 プラットフォームに応じて、次のいずれかが発生します。

リモート DB2 サーバーを使用している場合は、「サーバーを有効化してリモート DB2 サーバーを使用する」を参照してください。

Microsoft Windows プラットフォームを使用している場合は、ロードマップ項目「Lotus Domino Server を DB2 サーバーに接続させる」に戻ります。

IBM AIX または Linux プラットフォームを使用している場合は、ロードマップ項目「Lotus Domino Server を DB2 サーバーに接続させる」に戻ります。

関連項目