クラスタ


クラスタのフェイルオーバーを管理する
クラスタを設定するときは、データベースのレプリカを作成しておき、ユーザーがアクセスしようとしているデータベースやサーバーが使用できない場合に自動的に別のレプリカにフェイルオーバーするようにします。さらに次の操作のためにフェイルオーバーを意図的に発生させることもできます。
フェイルオーバーを発生させるフェイルオーバーを発生させるには、Server_Restricted 設定を使用します。この設定に従って、サーバーは新規のデータベースオープン要求を拒否し、使用制限 (RESTRICTED) 状態に入ります。これにより、新しいユーザーはサーバーにアクセスできなくなります。ただし、サーバーのデータベースにすでに接続しているユーザーは、そのまま接続を維持できます。この設定は、サーバーのメンテナンスを行ったり、サーバーをアップグレードしたり、別の理由でサーバーを使用中止にしたりするときに有効です。また、ユーザーがあるサーバーにフェイルオーバーしたとき、それを元のサーバーにフェイルオーバーして戻す場合にも役立ちます。
サーバーが使用制限 (RESTRICTED) 状態にあるとき、クラスタマネージャは、新規のオープン要求をクラスタ内の別のサーバーにリダイレクトします。リダイレクトの試みが失敗すると、メッセージが表示され、ユーザーはサーバーにアクセスできません。リダイレクトを試みるたびに、IBM(R) Lotus Domino(R) はフェイルオーバーイベントを Notes Log に出力します。

メモ Server_Restricted 設定は複製に影響を与えません。サーバーが使用制限 (RESTRICTED) 状態の場合でも複製は実行されます。

Lotus Domino Administrator で操作する 1 [設定] タブをクリックします。
2 タスクペインで [サーバー] を展開し、[設定] をクリックします。

3 次のいずれかを実行します。

4 [NOTES.INI] タブをクリックします。

5 [パラメータの設定/編集] をクリックします。

6 [アイテム] フィールドで SERVER_RESTRICTED を選択、または入力します。

7 [値:] フィールドに 0、1、または 2 を入力します。これらの数値の意味は、次のとおりです。


8 [追加] をクリックし、[OK] をクリックします。

9 [保存して閉じる] をクリックします。

Web サーバー管理クライアントで操作する 1 [設定] タブをクリックします。
2 タスクペインで [サーバー] を展開し、[設定] をクリックします。

3 次のいずれかを実行します。

4 [NOTES.INI] タブをクリックします。

5 [パラメータの設定/編集] をクリックします。

6 [有効パラメータ] ボックスで SERVER_RESTRICTED をクリックし、[追加] をクリックします。

7 [値:] フィールドに 0、1、または 2 を入力します。これらの数値の意味は、次のとおりです。


8 [OK] をクリックし、[保存して閉じる] をクリックします。

サーバーコンソールで操作するサーバーコンソールから次の IBM(R) Lotus Domino(R) コマンドを送信します。
set config server_restricted=n

n は 1、2、3 のいずれかで、次の処理を指定する数字です。


ユーザー全員が既存のセッションを終了するまで待たずにサーバーの使用を制限しようとする場合は、サーバーを使用制限 (RESTRICTED) 状態にしてからコンソールで Drop All コマンドを入力します。Drop All コマンドは、サーバー上の既存のセッションをすべて終了します。ユーザーが使用していたデータベースを再度開こうとしたとき、別のサーバーが使用可能であれば、そのサーバーにフェイルオーバーします。

クラスタサーバーを別のサーバーに置き換えるクラスタサーバーを別のサーバーに置き換える場合は、次の操作を行います。
1 新しいサーバーに Lotus Domino を設定します。

2 そのサーバーを使用制限 (RESTRICTED) 状態にして、クラスタ内でアクティブになるまで、ユーザーがそのサーバーにはアクセスできないようにします。

3 新しいサーバーで必要なレプリカを作成します。

4 新しいサーバーをクラスタに追加します

5 新しいサーバーがクラスタ内でアクティブになった後で、そのサーバーの使用制限を解除して、以前のサーバーを使用制限 (RESTRICTED) 状態にします。


6 以前のサーバーをクラスタから削除します。

メモ どの Lotus Domino Server に対しても Server_Restricted 設定が使用できます。この設定はクラスタに限定されていません。

フェイルオーバーを管理するその他の方法サーバーを使用制限 (RESTRICTED) 状態かビジー (BUSY) 状態に設定した後に再度オンライン状態に戻し、そのサーバーをユーザーのフェイルオーバー先にする場合には、ユーザーがそれまでフェイルオーバーしてきたサーバーを使用制限 (RESTRICTED) 状態かビジー (BUSY) 状態にすることができます。
サーバーを別のサーバーのバックアップとして設定することもできます。この場合、バックアップとして使用するサーバーの可用性限界値を 100 に設定して、そのサーバーが常にビジーになるようにします。これは使用制限 (RESTRICTED) 状態に似ています。ただし、ビジー (BUSY) 状態のサーバーは、他のレプリカがすべて使用できない場合には、新規のオープン要求を受け入れますが、使用制限 (RESTRICTED) 状態のサーバーは、要求を一切受け入れないという点が異なります。これによりバックアップサーバーは、一次サーバーが使用できなくなったときにのみデータベースを開く要求を受け入れることになります。