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LDAP サービスのポート動作に関連する統計を表示する
LDAP 操作に関連する、LDAP サービスのポート動作の統計、および LDAP サービスのポートを経由する一般のネットワーク動作に関連するネットワーク統計を表示できます。統計を表示するには、Show Stat コマンドを使用します。

メモ 次の表に挙げた各統計には、実際は LDAP. という接頭辞が先頭に付きますが、表では省略しています。たとえば、LDAP.Total LDAP Connections という統計は、Total LDAP Connections と表記してあります。

LDAP 操作に関連する統計次の統計は、LDAP を使用した接続に関連するものです。これらの統計の計算は、LDAP サービスの起動時に始まります。
統計説明
Total LDAP ConnectionsLDAP 接続の数
Simple LDAP Connections名前とパスワードによる認証を使用した LDAP 接続の数
Anonymous LDAP Connections匿名 LDAP 接続の数
Strong Authentication ConnectionsX.509 クライアント証明書認証を使用した LDAP 接続の数
Failed LDAP Connections失敗した LDAP 接続の数
Total LDAP Searches処理済みの LDAP 検索要求の数
Longest LDAP Search timeそれまでに受け取った LDAP 検索要求を正常に処理する上でかかった最長時間。この統計には、エラーの発生で終了した LDAP 検索は含まれていません。
Average LDAP Search timeそれまでに受け取った LDAP 検索要求を処理する上でかかった平均時間。この統計には、正常に処理できなかった検索要求も含まれています。したがって、処理時間が LDAP 検索の最長時間を超えた検索要求が含まれている可能性があります。
Longest LDAP Search requestLDAP 検索要求の受信に要した最大時間長
Total LDAP Modifies処理済みの LDAP 変更要求の数
Total LDAP Compares処理済みの LDAP 比較要求の数
Total LDAP Adds処理済みの LDAP 追加要求の数
Total LDAP Deletes処理済みの LDAP 削除要求の数
Total LDAP ModifyDNs処理済みの DN 変更要求の数
Total LDAP Extended Operations処理済みのスキーマ拡張要求の数
Total LDAP Abandons処理済みの放棄要求の数
Total LDAP Searches for Subschema処理済みのサブスキーマ検索要求の数
Total LDAP Searches for Root DSE処理済みのルート DSE 検索要求の数
Total LDAP Referrals returned返されたリモート LDAP ディレクトリ参照先の数
Total LDAP Searches on Domain Catalog処理済みのドメインカタログ検索要求の数
Total LDAP Search Entries Returned検索要求から返されたエントリの数
Total LDAP Search timeLDAP 検索の処理に要した合計時間
Server.RunningLDAP サービスが実行されているか示す統計

LDAP サービスポート上のネットワーク動作の統計次の各統計は、IBM(R) Lotus Domino(R) Server の起動後の LDAP サービスポートでのネットワーク動作に関するものです。これらの統計には、たとえば telnet 要求による動作など、LDAP プロトコルに関連しないネットワーク動作が反映される場合もあります。
統計説明
Sessions.Inbound.Accept.Queuethreadpool によるサービスを待機している新規接続の数
Sessions.Inbound.Active現在実行中のインバウンド TCP/SSL 接続の数
Sessions.Inbound.Active.SSL現在実行中のインバウンド SSL 接続の数
Sessions.Inbound.BytesReceivedすべてのインバウンド TCP/SSL 接続で受信したバイト数
Sessions.Inbound.BytesSentすべてのインバウンド TCP/SSL 接続で送信したバイト数
Sessions.Inbound.Peak同時に発生したインバウンド TCP/SSL 接続の最大数
Sessions.Inbound.Peak.SSL同時に発生したインバウンド SSL 接続のピーク数
Sessions.Inbound.Totalサーバー起動以降に発生したすべてのインバウンド TCP/SSL 接続の数
Sessions.Inbound.Total.SSLサーバー起動以降に発生したすべてのインバウンド SSL 接続の数
Sessions.Inbound.Total.SSL.Bad_Handshakeサーバー起動以降に失敗したインバウンド SSL ハンドシェークの総数
Sessions.Outbound.Active現在実行中のアウトバウンド TCP/SSL 接続の数
Sessions.Outbound.Active.SSL現在実行中のアウトバウンド SSL 接続の数
Sessions.Outbound.BytesReceivedすべてのアウトバウンド TCP/SSL 接続で受信したバイト数
Sessions.Outbound.BytesSentすべてのアウトバウンド TCP/SSL 接続で送信したバイト数
Sessions.Outbound.Peak同時に発生したアウトバウンド TCP/SSL 接続の最大数
Sessions.Outbound.Peak.SSL同時に発生したアウトバウンド SSL 接続の最大数
Sessions.Outbound.Totalサーバー起動以降に発生したすべてのアウトバウンド TCP 接続の数
Sessions.Outbound.Total.SSLサーバー起動以降に発生したすべてのアウトバウンド SSL 接続の数
Sessions.Outbound.Total.SSL.Bad_Handshakeサーバー起動以降に失敗したアウトバウンド SSL ハンドシェークの総数
Sessions.Threads.Busyネットワーク入出力要求を処理している実行スレッドの総数
Sessions.Threads.Idleネットワーク入出力要求の処理を待機しているアイドルスレッドの総数
Sessions.Threads.InThreadPoolthreadpool にあるスレッドの現在の数
Sessions.Threads.Peakthreadpool にあるスレッドのピーク数

LDAP.Search.Longest 統計この統計のセットを使用すると、管理者は時間のかかる LDAP 検索パターンを素早く識別できます。多くの場合、Lotus Domino LDAP 検索の全体の効率は、各検索インスタンスではなく検索パターンによって決定されます。LDAP アプリケーションでは、限られた検索パターンのセットを再利用 (ただし別の値を使用) して検索します。LDAP.Search.Longest 統計は、パフォーマンスに重大な影響を与えずに、時間のかかる LDAP 検索パターンを検出し、LDAP 検索で使用される最も時間のかかる検索パターンを明らかにできるパフォーマンス統計です。
統計の 4 つのセットには、規則的に索引が付けられます。最も時間のかかる検索パターンに関する情報には「01」、2 番目には「02」という統計名接尾辞がつきます。これにより、索引名は「LDAP.Search.Longest.Pattern.01」や「LDAP.Search.Longest.AverageTime.01」のようになります。

最も時間のかかる検索パターンが識別 (LDAP アプリケーションに依存) できると、アプリケーション管理者は、Lotus Domino LDAP サーバーがより高速に動作できる検索フィルタを代わりに使用するように、LDAPアプリケーションを調整できます。
LDAP.Search.Longest.AverageTime検索パターンの検索時間の合計を回数で割った数 (ミリ秒)
LDAP.Search.Longest.Count関連するパターンに対して記録された検索の数 (LDAPMinLongestSearchTimeを参照)
LDAP.Search.Longest.Entries検索パターンによって返される結果の数
LDAP.Search.Longest.Pattern検索パターンを使用して、統計エントリの個々のセットを分割します。検索パターンの表現には、RFC 4516 LDAP 検索 URL の短縮形式を使用します。ここでは、ldap://hostname 接頭辞は省略し、%v をフィルタの任意の属性値のプレースホルダとして使用します。検索パターンの構文は次のとおりです。
  • [dn] ? [attributes] ? [scope] ? [filter] [? extensions]
  • dn - LDAP 検索パターンのベースを指定します。
  • attributes - 結果エントリから返される属性を指定します。
  • scope - 検索の範囲を指定します。「base」はベースオブジェクト検索、「one」は 1 レベル検索、「sub」はサブツリー検索です。未入力の場合は、「sub」が使用されます。
  • filter - 検索中に指定した範囲内のエントリに適用される検索フィルタを指定します。これは RFC 4515 に指定されている形式です。ただし、%v が属性値のプレースホルダに使用されます。
  • extensions - 要求したタイムアウトなどを示す type=value のペアをカンマで区切ったリストです。
LDAPMaxLongestSearchCount と LDAPMinLongestSearchTime は、LDAP.Search.Longest 統計の管理方法の設定に使用できる 2 つの NOTES.INI 変数です。詳しくは、付録「Notes.INI 設定」を参照してください。

関連項目