ディレクトリサービス


Dircat タスク
Dircat タスクの実行ではディレクトリカタログに対して、構築、更新、部分的な再構築、全面的な再構築のいずれかが可能です。ディレクトリカタログに対して初めて Dircat タスクを実行すると、ディレクトリカタログが構築されます。続いて、Dircat タスクは、通常、ディレクトリカタログを更新します。具体的には、ソース IBM(R) Lotus Domino(R) ディレクトリにあるフィールドの内容が変更されたかどうかをチェックし、変更があれば、それに応じてディレクトリカタログを変更します。

全面的な再構築ディレクトリカタログ設定文書で次のいずれかのフィールドを変更した場合は、Dircat タスクでディレクトリカタログを完全に再構築して、この変更をディレクトリカタログに組み込む必要があります。


Dircat タスクで全面的な再構築を実行すると、設定済みのソース Domino ディレクトリがすべて全面的に集約し直されます。これは、ディレクトリカタログを最初に構築したときのプロセスと同様です。たとえば、追加のフィールドを集約するために [含める追加のフィールド] フィールドにフィールドを追加した場合、Dircat タスクによるディレクトリカタログの全面的な再構築によって、初めてそのフィールドが集約されます。全面的な再構築は、更新よりもはるかに時間のかかる処理です。全面的な再構築が完了した後は、ディレクトリカタログを使用するサーバーやクライアントにディレクトリカタログをすべて複製する必要があります。これにも時間がかかる可能性があります。特に、要約ディレクトリカタログの複製には時間がかかります。

要約ディレクトリカタログの設定文書で上記フィールドのいずれかを変更すると、Dircat タスクを次に実行したときに、全面的な再構築が自動的に実行されます。拡張ディレクトリカタログの設定文書でこれらのフィールドのいずれかを変更した場合には、Dircat タスクによる再構築は自動的には実行されません。この場合は、拡張ディレクトリカタログに対して Dircat タスクを -r スイッチ付きで実行するか、ディレクトリカタログ設定文書の [詳細] タブにある [履歴を削除] ボタンをクリックして再構築を開始する必要があります。

メモ 拡張ディレクトリカタログの設定文書にある [含めるディレクトリ] フィールドの変更に対する Dircat タスクの処理は、全面的な再構築ではなく部分的な再構築です。これは、変更の影響を受けるディレクトリのみが対象になります。

部分的な再構築Dircat タスクで使用するソース Domino ディレクトリのレプリカを削除し、同じレプリカ ID を持つファイルをファイルオペレーティングシステムでコピーして置き換えると、Dircat タスクによる部分的な再構築が実行されます。このプロセスでは、ファイルシステムを使用してコピーした Domino ディレクトリにあるすべての文書が、ディレクトリカタログで対応する内容と比較され、変更が検出されます。また、破損した文書が Fixup タスクによってソース Domino ディレクトリから削除された場合も、Dircat タスクによる部分的再構築が実行されます。この場合は、破損した文書が複製によって置き換えられます。部分的な再構築は、更新よりも時間のかかる処理ですが、全面的な再構築ほど長時間には及びません。
メモ これは DirCat タスクが集約する Domino ディレクトリのあらゆるレプリカに当てはまります。Domino ディレクトリのレプリカを、同じレプリカ ID を持つファイルオペレーティングシステムのコピーで置き換える場合、Fixup タスクがレプリカ上で実行される際に、これらの変更は集約サーバーの Domino ディレクトリに逆複製されます。さらに、これにより集約サーバー上で部分的な再構築を実行する DirCat タスクにフラグが付けられます。

関連項目