MAIL


配信の接続コストを変更する
IBM(R) Lotus Notes(R) 配信によって配信コストが各接続に割り当てられ、このコストを基にサーバー間で最も効率的にメールを配信できる経路が選択されます。ルーターは、コストに関する情報を計算し、ルーティングテーブルに保存します。送信側サーバーと受信側サーバー間でメールを配信するルートが複数ある場合は、ルーターはルーティングテーブルにある配信コスト情報に基づいてメッセージの最小コストを計算します。

ルーターは、サーバー文書、ドメイン文書、接続文書の情報を基に、ルーティングテーブルを作成します。LAN 接続はコストが低く、ダイヤルアップモデム接続はコストが高くなります。デフォルトでは、LAN 接続はコスト 1 に、ダイヤルアップモデム接続はコスト 5 にそれぞれ設定されています。

サーバー接続が切断されたりネットワーク障害が発生した場合は、ルーターは代替経路を選択して、障害が発生した経路のコストを増やします。

ルーターが経路を選択する仕組み 1 ルーターが最小コストの経路を計算して選択します。
2 応答がなかったりネットワークのタイムアウトが発生したりして、最小コストの経路が使用できない場合は、ルーターが初期の経路のコストを 1 つ増やします。たとえば、サーバー A とサーバー B との間の LAN 接続の初期コストが 1 で、転送の試行中に接続エラーが発生した場合は、ルーターはサーバー A とサーバー B 間の LAN 接続のコストを 2 に増やします。

3 サーバー間のメールの転送をルーターが次に試行するとき、ルーターは再度これらのサーバー間の最小コストを調べます。コストが同じで中継数が少ない代替経路がある場合は、ルーターは代替経路を選択します。たとえば、サーバー A とサーバー B 間に 2 つの経路があり、どちらの経路もコストの合計が 4 だとすると、ルーターはそれぞれの経路で中継数を調べます。一方の経路の中継数が 3 なのに対し、もう一方の経路の中継数が 2 の場合は、コストが同じなので、中継数が 2 の経路が選択されます。

ルーターは、次の場合に接続コストをリセットします。

ルーティングテーブルは動的でメモリに常駐します。サーバーを再起動するか、接続文書、サーバー文書、サーバー設定文書、ドメイン文書のうちの 1 つを編集すると、ルーターはルーティングテーブルを再構築します。

デフォルトの配信コストを変更するには接続の配信コストのデフォルト設定を変更できます。この設定は、異なる Lotus Notes 名前付きネットワークのサーバー間の接続でのみ変更できます。接続に関するデフォルトの配信コストを変更する場合、システムに詳しい IBM(R) Lotus Domino(R) システム管理者が変更するようにしてください。配信コストを適切でない値に変更すると、配信のループが作成され、ルーターが代替経路を選択できなくなります。
1 必要な接続文書が作成してあることを確認します。

2 Lotus Domino Administrator で、[設定] タブをクリックし、[メッセージング] セクションを展開します。

3 [接続] をクリックします。

4 設定するサーバー接続の接続文書を選択し、[接続の編集] をクリックします。

5 [複製/配信] タブをクリックします。

6 次のフィールドに必要な情報を設定し、[保存して閉じる] をクリックします。
フィールド設定
配信コスト1 から 10 の数値。デフォルトは 1 です。ルーターは最初にコストが低いほうの接続を選択します。たとえば、ルーターは接続コスト 3 ではなく、接続コスト 2 の接続を選択します。
7 変更内容が有効になるのは、次にルーターの設定を更新した後です。新しい設定を直ちに有効にするには、配信設定を再ロードします

関連項目