パフォーマンス
文書の後でイメージを表示するイメージを含む文書の表示を高速にするには、データベースのプロパティにある [ロード後にイメージを表示] チェックボックスをオンにします。このチェックボックスをオンにすると、IBM(R) Lotus Notes(R) ユーザーは、イメージのロードと並行してテキストを読めます。テキストの後にイメージをロードしない場合、Lotus Notes では文書内の順序どおりにイメージがロードされます。このため、文書内でイメージが先頭にあれば、そのイメージがロードされてからテキストが表示されます。ロードするイメージが大きい場合や接続が低速の場合は、順序どおりにイメージをロードすると、文書の表示に時間がかかる可能性があります。 この設定は、データベースを Lotus Notes で表示する場合だけ有効です。Web ブラウザへのイメージの表示は Web ブラウザの設定で制御します。
ヒント また、ユーザーはロケーション文書の [詳細] セクションで [イメージの読み込み:要求時] を指定して、ユーザーがクリックした場合にのみイメージを表示できます。詳しくは、『IBM Lotus Notes ヘルプ』を参照してください。
格納フォームの使用を禁止する文書が常に正しく表示されるようにするため、文書と共にフォームを保存できます。ただし、文書すべてにフォームを保存すると、システムメモリを大量に消費し、保存しない場合と比べてディスク容量を 20 倍使用してしまうことがあります。特にユーザーが文書を読み込もうとすると応答速度が低下するような場合は、フォームの保存を禁止すると、メモリとディスク容量を節約できます。これには、データベースのプロパティの [基本] タブにある [格納フォームの使用を許可] チェックボックスをオフにします。格納フォームの使用を禁止する前に、この設計プロパティの働きと、この設計プロパティがデータベースでどう使われるかを必ず理解してください。
未読マークオプションを設定するメモ これらのデータベースプロパティにアクセスするには、[ファイル] - [データベース] - [プロパティ] を選択し、[詳細] タブをクリックします。(このタブのアイコンは帽子です)。 [データベース] ダイアログボックスには未読マークオプションがあり、このオプションを使用して未読マークを保持するかどうか、および未読マークを他のサーバーに複製するかどうかを指定できます。データベースプロパティ [未読マークを使用しない] を選択した場合、データベースの未読マークは保持されず、未読マークの複製設定は無効になります。データベースプロパティ [未読マークを使用しない] を選択しない場合、未読マークの複製設定は有効になります。次のいずれか 1 つの操作を実行できます。
[未読マークを使用しない] チェックボックスのオンとオフを切り替える場合、設定を有効にするにはデータベースを圧縮する必要があります。圧縮するとデータベースの一時的なコピーが作成されるので、システムにコピー用の空きディスク容量が必要です。
ヒント -u または -U のオプションを指定して Compact サーバータスクを実行し、このプロパティの選択を切り替えてから圧縮を行う方法もあります。
未読マークを複製する未読マークを複製するにはシステムリソースが必要なため、データベースのパフォーマンスが著しく低下する場合があります。未読マークの複製は主にメールデータベース用に設計されたものです。 未読マークの複製の有効化について詳しくは、「未読マークを複製する」を参照してください。
ビューの更新で使う文書のテーブルにフォームを関連付けるLotus Domino では、ビューを更新するとき文書情報のテーブルを参照します。このテーブルはデータベース内部に保存されています。ビューの更新や再構築では、デフォルトで、更新するビューに表示する各文書のテーブルが検索されます。ビュー更新の効率を上げるには、データベースのプロパティの [詳細] タブにある [文書テーブルマップの最適化] チェックボックスをオンにします。このプロパティによって、テーブルとそのテーブルの文書が使うフォームが関連付けられます。ビューを更新するとき、更新するビューの文書が使うフォームに関連するテーブルだけが検索されます。これによって、特に Domino ディレクトリの [接続] ビューのように大きなデータベースに小さいビューがある場合は、ビューの更新速度が大幅に向上します。 このプロパティは、選択条件の中に Form= が含まれているビューだけに有効です。テーブルとフォームの関連付けを管理するので、サーバーのパフォーマンスが若干低下しますが、大きなデータベースの小さいビューを更新するとき、パフォーマンスの低下を補う十分な効果が得られます。
[文書テーブルマップの最適化] チェックボックスを変更する場合、データベースを圧縮する必要があります。圧縮するとデータベースの一時的なコピーが作成されるので、システムにコピー用の空きディスク容量が必要です。
ヒント -F または -f のオプションを指定して Compact サーバータスクを実行して、このプロパティの選択を切り替えてから圧縮を行う方法もあります。
削除データの上書きを禁止するIBM(R) Lotus Domino(R) でデータベースからデータを削除すると、デフォルトでは、削除されたディスクのデータにパターンが上書きされます。このパターンは、権限のないユーザーがユーティリティを使ってデータにアクセスするのを防ぎます。この上書き処理によってディスクの I/O が生じるので、データベースのパフォーマンスに影響する可能性があります。 削除データの上書きを禁止するのは、次の場合です。
文書のプロパティ [アクセス日 (現在のファイル) ] を保持しない文書のプロパティインフォボックスには [アクセス日] というプロパティがあり、文書を最後に更新や読み込みを行った日付が表示されます。データベースのプロパティの [詳細] タブにある [LastAccessed プロパティを保持] チェックボックスは、文書への最後のアクセスが読み込みだった場合に、この [アクセス日] プロパティを更新するかどうかを制御するものです。読み込みで [アクセス日] プロパティを保持すると、保持しない場合よりディスクアクセスの回数が多くなります。 データベースのプロパティの [LastAccessed プロパティを保持] チェックボックスはデフォルトでオフになっています。このため、[アクセス日] プロパティは、文書への最後のアクセスが読み込みだった場合は更新されず、文書を更新した場合にだけ更新されます。[LastAccessed プロパティを保持] チェックボックスをオンにして、デフォルトの動作を変更します。
[データベースのプロパティ] インフォボックスで、文書アーカイブツールを使って、アクティブでない日数に基づいて文書を削除する場合は、[LastAccessed プロパティを保持] を選択する必要があります。
応答階層情報を無効にするデフォルトでは、どの文書にもその文書を親文書か返答文書に関連付ける情報が入っています。この情報を使うのは、ビューの選択式と複製式で多用される @AllChildren と @AllDescendants の 2 つの @関数だけです。この情報を保持すると、データベースのパフォーマンスが大幅に低下します。 データベースのパフォーマンスを向上するには、この @関数を使わないデータベースで、データベースのプロパティの [詳細] タブにある [文書の階層情報を使用しない] チェックボックスをオンにして応答階層情報を無効にします。
応答階層情報を無効にしても、@AllChildren と @AllDescendants を使わずに情報を階層状に表示するビューと複製式には影響がありません。
応答階層情報を無効にすると、NotesDocument.Responses が 0 文書に設定されます。
[文書の階層情報を使用しない] チェックボックスを変更し、設定を有効にするにはデータベースを圧縮する必要があります。圧縮するとデータベースの一時的なコピーが作成されるので、システムにコピー用の空きディスク容量が必要です。
ヒント Compact サーバータスクに -h か -H のオプションを付けて実行して、このプロパティの選択を切り替えてから圧縮を行う方法もあります。
ヘッドラインモニターを禁止するヘッドラインモニターを設定すると、ユーザーは関心がある情報をデータベースから自動的にモニターできます。この方法でデータベースをモニターすると、特にそのユーザー数が多い場合には、パフォーマンスに影響が出ます。ユーザーがデータベースをモニターできないようにするには、データベースのプロパティの [ヘッドラインモニターを許可しない] チェックボックスをオンにします。Domino ディレクトリにあるサーバー文書の [セキュリティ] セクションで、サーバーレベルでヘッドラインモニターを制御することもできます。
データベースで多くのフィールドを許可するデータベースの詳細プロパティで [データベースで多くのフィールドを許可] を選択すると、データベース内のフィールド数を 23,000 まで増やすことができます。 このオプションが選択されていないデータベースでは、フィールド名の全体での長さの合計が 64 KB 以内という制限があるので、結果的にデータベース内のフィールド数は 3000 程度に制限されます。
添付ファイルで LZ1 圧縮を使用するIBM(R) Lotus Domino Designer(R) では、ハフマンアルゴリズムではなく、新しい LZ1 アルゴリズムを使用して添付ファイルを圧縮することもできます。LZ1 圧縮は迅速で同時に効率的に実行できるので、ハフマン方式よりも好まれています。ただし、サーバーとクライアントのソフトウェアバージョンが異なる混在環境で使用している場合、このオプションを選択すると、添付ファイルはハフマン方式によってサーバー上で自動的に再圧縮されます。この再圧縮は、パフォーマンスの低下をもたらす可能性があります。最適なパフォーマンスを得るには、Lotus Domino 6 以降の環境で LZ1 を使用するようにします。 メモ LZ1 アルゴリズムを選択した場合、既存のデータベースにある添付ファイルが LZ1 アルゴリズムにより自動的に圧縮されることはありません。LZ1 アルゴリズムのオプションが有効となった後に添付されたファイルは、LZ1 アルゴリズムを使って圧縮されます。どの圧縮アルゴリズムが使用されているのかは、文書のプロパティの [$File] フィールドを調べると分かります。
LZ1 アルゴリズムについて詳しくは、『IBM(R) Lotus Domino Designer(R) ヘルプ』を参照してください。
$UpdatedBy フィールドのエントリを制限する文書には [$UpdatedBy] フィールドが必ず含まれています。[$UpdatedBy] フィールドにデフォルトで保存されるのは、各文書編集セッションを行ったユーザーかサーバーの名前です。完全な編集履歴を保存すると、ディスク容量を消費するだけでなく、ビューの更新と複製に時間がかかるようになります。ディスク容量を節約し、データベースのパフォーマンスを向上させるには、データベースのプロパティの [詳細] タブにある [$UpdatedBy フィールドのエントリ制限] ボックスに、[$UpdatedBy] フィールドに保存できるエントリ数を指定します。[$UpdatedBy] フィールドの数が上限に達すると、最も古いエントリが削除されて、新しいエントリを保存できるようになります。
$Revisions フィールドのサイズを制限する文書には必ず [$Revisions] フィールドが含まれています。[$Revisions] フィールドには、デフォルトで各文書編集セッションの日時が保存されます。IBM(R) Lotus Domino(R) では、このフィールドを使って複製や保存の競合を解消します。複製や保存の競合は、複数のユーザーが、1 つのレプリカで同じ文書を同時に編集したり、複製と複製の合間に別々のレプリカで同じ文書を編集したときに発生します。 [$Revisions] フィールドに保存される履歴には、デフォルトで最大 500 の編集セッションが含まれます。ディスク容量は 1 セッションあたり 8 バイト必要です。時間が経って [$Revisions] フィールドが大きくなると、ディスク容量を消費するだけでなく、ビューの更新と複製に時間がかかるようになります。ディスク容量を節約し、データベースのパフォーマンスを向上させるには、データベースのプロパティの [詳細] タブにある [$Revisions フィールドのエントリ制限] ボックスに、[$Revisions] フィールドに保存できるエントリの数を指定します。[$Revisions] フィールドの数が上限に達すると、最も古いエントリが削除されて、新しいエントリを保存できるようになります。
データベースが次の特徴をすべて備えている場合は、[$Revisions] フィールドのエントリ数の制限を検討してください。
削除復旧機能の有効期限を指定する[一時的削除を許可] をオンにすると、削除される前の指定期間、削除マークが付いた文書はデータベースに保存されます。[データベースのプロパティ] インフォボックスの [詳細] タブで、データベースから文書を削除するまでの保存時間数を指定できます。