ユーザーとサーバーの設定


デスクトップポリシー設定文書を作成する
デスクトップポリシー設定文書は、ユーザーのワークスペースの制御に使用します。デスクトップ設定は、ユーザーが最初に Notes にログインし、設定を行ったときに適用されます。最初の設定を完了したら、その設定を使用してユーザーのデスクトップ設定を更新したり、セットアップ設定のデスクトップ設定を補えます。ポリシー設定が変更されるとユーザーは設定の更新を受け取り、次回ユーザーがホームサーバーで認証を行うときにデスクトップポリシー設定が適用されます。

デスクトップポリシー設定文書を使用して、セットアップポリシー設定文書に指定した設定を適用するには、同じ設定をデスクトップポリシー設定文書にも指定します。たとえば、セットアップポリシー設定文書に指定した Sametime サーバーが、ユーザーがいつログインしても同じであるようにするには、セットアップポリシー設定文書とデスクトップポリシー設定文書に同じ Sametime サーバー名を入力します。

デスクトップポリシー設定文書を使用して、ユーザーのデスクトップワークスペースに追加や更新を行うには、デスクトップポリシー設定文書の設定を変更します。たとえば、セットアップポリシー設定文書に指定した Sametime サーバーを変更するには、デスクトップポリシー設定に別のサーバーを指定します。デフォルトのホームページの設定、Welcome ページのカスタマイズ、ワークプレースのカスタマイズ、メールテンプレートのアップグレード、クライアントのクラッシュ時のための診断データ自動収集機能の有効化、Notes Client をアップグレードするためのスマートアップグレードの実行方法と実行日時の指定などは、ユーザーのデスクトップワークスペースを変更してもセットアップポリシー設定には反映されません。前のバージョンの Domino から更新する場合、メールファイルテンプレートを Domino 6 のメールテンプレート、mail6.ntf に変換するときに、設定の定義にデスクトップポリシー設定文書を使用できます。

デスクトップポリシー設定文書を使用して、ユーザーのロケーション文書を変更したり、サーバー接続の接続文書を作成してダイアルアップ接続を簡単にできます。

ブックマークの管理と更新にもデスクトップポリシー設定文書を使用できます。たとえば、ブックマークのアウトラインを作成して Notes ユーザーのブックマーク階層を設定できます。これには、フォルダやリンク (データベースリンク、文書リンク、URL リンクなど) が含まれます。フォルダの中にリンクを作成することもできます。アウトラインに含まれるフォルダとブックマークはすべて、Notes Client のブックマークバーに配置されます。ユーザーのデスクトップ上の既存フォルダ (たとえば、[各種ブックマーク]) にブックマークを追加するには、ブックマークのアウトラインにそのフォルダを含めます。そのフォルダに含まれるリンクはすべて、Notes Client の対応するフォルダとマージされます。ユーザーが Notes にログインするたびに自動的に開かれるリンクを含む、[スタートアップ] というフォルダを作成することもできます。

通常 Notes ユーザーが設定するユーザープリファレンスも設定できます。Notes ユーザーは、管理者がユーザープリファレンスを設定している場合でもプリファレンスを変更できますが、それは一時的にしか適用されません。次回デスクトップポリシーを適用したときに、Notes ユーザーのプリファレンスは元のポリシー設定にリセットされます。

メモ 管理者が認識すべき重要なユーザープリファレンスは、オプション [Instant Messaging 状況検索に基本名を使用する] です。この設定を有効にすると、IBM Lotus Instant Messaging サーバーが、Notes 短縮階層名 (たとえば、John Smith/Sales/Acme) ではなく、Notes 基本階層名 (たとえば、CN=John Smith/OU=Sales/O=Acme) を検索するように設定された場合、ユーザーは、名前のオンライン接続状況を表示できるようになります。(ここで説明した機能は、ユーザーの企業が IBM Lotus instant messaging (Sametime) サーバーおよび IBM Lotus Notes の Windows 版を保有している場合にのみ当てはまります)。この設定を [プリファレンス] - [Instant Messaging] で有効にします。

シームレスなメールアップグレードについて詳しくは、「シームレスなメールアップグレードを使用する」を参照してください。

デスクトップ設定を作成するには
1 Domino ディレクトリに対する [編集者] アクセス権と、次のロールのいずれかがあることを確認します。

2 Domino Administrator で、[ユーザーとグループ] タブを選択し、[設定] ビューを開きます。

3 [設定の追加] をクリックし、[デスクトップ] を選択します。

4 [基本] で、次のフィールドに必要な情報を設定します。

5 [サーバーオプション] で、次のフィールドに必要な情報を設定します。
フィールドアクション
カタログ/ドメイン検索サーバードメイン検索に使用するサーバーの名前を選択します。
Domino ディレクトリサーバーユーザーに使用させたい Domino ディレクトリがあるサーバーの名前を入力します。
Sametime サーバーSametime との接続に使用するサーバーの名前を入力します。
ローカルメールファイル[ローカルメールファイルのレプリカを作成] フィールドをオンにして、ユーザーのメールファイルのローカルコピーを作成します。
デプロイバージョンスマートアップグレードを使用するときは、ユーザーをアップグレードする Notes のバージョンを入力します。
アップグレードの期限スマートアップグレードを使用する場合、ユーザーのアップグレード期限の日付を mm/dd/yyyy 形式で入力します。ユーザーがこの日付までにアップグレードしないときは、アップグレードが自動的に行われます。
6 前の Domino メールテンプレートから変換するときは、[メールテンプレート情報] の次のフィールドに必要な情報を設定します。
フィールドアクション
メールファイルをアップグレードする前にプロンプトを表示次の操作のいずれかを行います。
  • [はい] をオンにして、メールファイルのアップグレード前にユーザーに通知します。ユーザーがアップグレードを延期できます。
  • オフ (デフォルト) にして、通知なしでアップグレードします。
古いメールテンプレート名デフォルトのアスタリスク (*) では、どのメールテンプレートでも使用できます。

(省略可能) 現在使用しているテンプレートの名前を入力します。

このバージョンの Notes が実行している場合Notes Client のビルドバージョンを Build Vnn_mmddyyyy の形式 (たとえば、Build V60_06282002) で入力します。すべてのバージョンをアップグレードするには、アスタリスク * を使用します。

ヒント ビルドバージョンを確認するには、[ヘルプ] - [Domino Administrator について] を選択します。

このメールテンプレートを使用新規メールテンプレートのファイル名を入力します。
200 以上のカテゴリを変換するデフォルトによって、変換時に作成されるフォルダの数は 200 個に制限されます。次の操作のいずれかを行います。
  • [はい] をオンにして、制限を上書きし、必要な数のフォルダを作成します (デフォルト)。
  • オフにして、制限を適用します。
アップグレードするメールファイルを、IMAP メールクライアントから使用する次の操作のいずれかを行います。
  • メールファイルを IMAP メールクライアントで使用する場合はオンにします。
  • IMAP を使用しない場合はオフにします (デフォルト)。
カスタムフォルダの設計をアップグレード変換しても、個人フォルダは自動的にアップグレードされません。次の操作のいずれかを行います。
  • [はい] をオンにして、設計のアップグレードにカスタムフォルダを含めます (デフォルト)。
  • オフにして、設計のアップグレードからカスタムフォルダを除外します。
フォルダのデザインをアップグレードする前にプロンプトを表示次の操作のいずれかを行います。
  • [はい] をオンにして、メールフォルダの設計のアップグレード前にユーザーに通知します。ユーザーがアップグレードを延期できます。
  • オフ (デフォルト) にして、ユーザーに通知せずにフォルダの設計をアップグレードします。
メールのアップグレード状態を管理者へ通知メールテンプレートまたはメールフォルダを更新する前にユーザーに通知するときは、ステータス情報を受け取るシステム管理者の名前を入力します。
7 [カレンダーとスケジュール] で、次のフィールドに必要な情報を設定します。
フィールドアクション
リセット時間機能を使って繰り返しミーティングのスケジュール変更開始および終了時刻を変えて繰り返しスケジュールされる会議を、開始および終了時刻が同じになるよう、リセットできるようにします。デフォルトでは使用不可になっています。
8 ホームページと Welcome ページのオプションを指定します。
フィールドアクション
共通 Welcome ページデータベースカスタム Welcome ページやカスタムワークプレースを含むデータベースを参照するデータベースリンクを追加します。

メモ Web サーバー管理クライアントではリンクを作成できません。

デフォルト Welcome ページ次の操作のいずれかを行います。
  • Notes を起動したときに表示される Welcome ページを選択します。
  • デフォルトまたはカスタムの Welcome ページの代わりに、Notes のワークプレースを表示しユーザーが使用できるようにする場合、[ワークプレース] を選択します。
  • デフォルトの Welcome ページがない場合、[デフォルト Welcome ページなし] を選択します。(デフォルト)
ホームページの選択[ホームページの変更をユーザーに許可しない] フィールドで、次の操作のいずれかを行います。
  • オンにして、ユーザーが自分でホームページを選択できないようにします。このチェックボックスを選択すると、ポリシー内で定義されている以外に Welcome ページやワークプレースを変更できません。ドロップダウンリストはグレー表示され、選択できません。
  • オフ (デフォルト) にして、ユーザーが自分でホームページを変更できるようにします。
Welcome ページについて詳しくは、「カスタム Welcome ページの導入」を参照してください。

9 [インターネットブラウザ] で、このロケーションで使用するインターネットブラウザを選択します。インターネットブラウザとして [Notes] または [Notes と Internet Explorer] を選択した場合、Web Retriever プロセスの実行元のロケーションを選択する必要があります。

10 ユーザーのワークスペースにデータベースを追加するために、[データベース] タブの、次のフィールドに必要な情報を入力します。

11 [ダイヤルアップ接続] タブで、デフォルトのパススルーサーバーと他のリモートサーバーの情報を入力します。

12 [アカウント] タブで、インターネットサーバーのデフォルトのアカウント情報を入力します。

13 [ネームサーバー] タブで、2 次 TCP/IP および NDS Domino ネームサーバーの名前とアドレスを入力します。

14 [SSL] タブで、次のフィールドに必要な情報を設定します。
フィールド設定
SSL のサイト証明を受け入れる次のいずれかを選択します。
  • [はい] を選択すると、Domino Server がインターネットサーバーと共通の証明書を持っていない場合でも、サーバーがサイト証明書を受理し、SSL を使ってインターネットサーバーにアクセスできるようになります。
  • [いいえ] を選択すると、このサーバーがサイト証明書を受理することを禁止します。
期限切れの SSL 証明書を受け入れる次のいずれかを選択します。
  • [はい] を選択すると、クライアント証明書の有効期限が過ぎている場合でも、クライアントがサーバーにアクセスできるようになります。
  • [いいえ] を選択すると、期限切れのクライアント証明書を使ってサーバーにアクセスできなくなります。
SSL プロトコルのバージョン次のいずれかを選択します。
  • [V2.0 のみ] を選択すると、SSL 2.0 の接続だけを許可します。
  • [V3.0 ハンドシェーク] を選択すると、SSL 3.0 の接続を試行します。この試行が失敗し、リクエスタが SSL 2.0 を検出した場合は、SSL 2.0 による接続が試行されます。
  • [V3.0 のみ] を選択すると、SSL 3.0 の接続だけを許可します。
  • [V3.0 と V2.0 ハンドシェーク] を選択すると、SSL 2.0 ハンドシェークに続いて、SSL 3.0 の接続を試行します。関連エラーメッセージが表示されます。SSL 3.0 の接続が可能な場合は、SSL 3.0 で接続します。
  • [セッションで決定する] (デフォルト) を選択すると、SSL 3.0 の接続を試行します。この試行が失敗した場合、サーバーは SSL 2.0 を試行します。非互換のプロトコルバージョンによって引き起こされた接続問題が発生していない限り、この設定を使用します。Domino は、HTTP 用にこのフィールドを使用することはありません。
15 [アプレットセキュリティ] タブで、次のフィールドに必要な情報を設定します。
フィールドアクション
信頼できるホスト信頼できるホストの名前を入力します。
信頼できるホストへのネットワークアクセス次のいずれかを選択します。
  • [Java 使用不可]
  • [アクセス不可]
  • [オリジナルホストへのみアクセス可]
  • [信頼されたホストにアクセス可]
  • [すべてのホストにアクセス可]
信頼できないホストへのネットワークアクセス次のいずれかを選択します。
  • [Java 使用不可]
  • [アクセス不可]
  • [オリジナルホストへのみアクセス可]
HTTP プロキシを信頼する次のいずれかを選択します。
  • [はい]
  • [いいえ]
16 [プロキシ] タブで、ユーザーに割り当てるデフォルトのプロキシを入力します。

17 [メール] タブで、インターネットアドレスへのメッセージに使用する形式を選択します。

18 [プリファレンス] タブで、ユーザープリファレンスを選択します。

19 クライアント上で自動診断情報収集機能を有効にするには、[診断情報] タブで必要な情報を設定します。
フィールドアクション
診断情報レポートのメール受信データベースフィールド内の矢印をクリックして、クライアントクラッシュの診断レポートをメールする送信先のデータベースを選択し、[OK] をクリックします。
診断情報レポートを送信するためにプロンプトを表示次のどちらかを選択します。
  • [はい] -- (デフォルト)。[はい] を選択すると、クライアントのクラッシュの後、診断情報レポートをメール受信データベースへ送信するかどうかを指定するプロンプトがユーザーへ表示されます。
  • [いいえ] -- [いいえ] を選択すると、この機能をユーザーに意識させないようにします。診断情報レポートは、バックグラウンドプロセスによって自動的にメール受信データベースへ送信されます。
コメントを入力するプロンプトを表示次のどちらかを選択します。
  • [はい] -- [はい] を選択すると、クライアントのクラッシュ時に実行中だった内容を入力するメッセージボックスが表示されます。[診断情報レポートを送信するためにプロンプトを表示] フィールドで [はい] を選択した場合のみ、[はい] を選択します。
  • [いいえ] -- [いいえ] を選択すると、ユーザーはコメントを入力できなくなります。
[送信する診断情報出力ファイルの総量 (KB)]デフォルト値 10240 を使用するか、1KB から 10MB までの間で別の値を設定し入力します。10240 は上限の値です。この値は、送信する CONSOLE.LOG ファイルの一部を表し、ファイルの末尾からファイルの先頭に向かって進みます。
[指定された日数後に診断情報ファイルを削除]次のどちらかを選択します。
  • [いいえ] -- (デフォルト)。[いいえ] を選択すると、クライアント上の診断情報ファイルを自動的に削除しないというデフォルト設定が有効となります。
  • [はい] -- [はい] を選択した場合は、診断情報ファイルをクライアントから削除するまでの日数を入力します。[診断情報ファ
イルを残す日数] フィールドが表示されます。
[診断情報ファイルを残す日数]デフォルト値の 365 日間を使用するか、クライアントから診断情報ファイルを削除するまでの日数を入力します。(このフィールドは、[指定された日数後に診断情報ファイルを削除] フィールドで [はい] を選択した場合にのみ表示されます。)
自動診断情報収集について詳しくは、「サーバーまたはクライアントのクラッシュ後、診断情報を収集する」のトピックを参照してください。

20 文書を保存します。

ユーザープリファレンスについては、『Lotus Notes 6 ヘルプ』を参照してください。

関連項目