モニタリング
Domino SNMP Agent をパーティションサーバーで使用するには、いくつか方法があります。
複数あるパーティションのいずれか 1 つだけで Domino SNMP Agent を使用するには、全サーバーに対して行うのと同様に、そのパーティションに Domino SNMP Agent を設定します。それ以外のパーティションには設定しません。この方法では、1 つのサーバーパーティションの全機能を使用し、完全に制御できます。後述のように LNSNMP.INI を設定する必要はありません。
複数のパーティションを帯域外制御するために Domino SNMP Agent を使用する場合は、各パーティションに Domino SNMP Agent を設定します。この方法では、サーバーを個別に制御し、各パーティションの SNMP トラップを受信することが可能になります。ただし、すべての Domino Server 統計を含む、MIB の lnInfo 分岐の特定の分岐を検索することはできなくなります。また、SNMP 自体が起動してから、SNMP 以外の方法で起動されていないサーバーを、SNMP を使用して起動することもできなくなります。SNMP を使用してパーティションを起動する必要がない場合は、LNSNMP.INI を後述のとおりに設定する必要はありません。
複数のパーティションを管理し、そのサーバーを SNMP で常に起動できるようにするには、それらのパーティションを、後述のとおりに LNSNMP.INI に設定する必要があります。また、LNSNMP.INI を設定すると、MIB の lnServerTable の仮想行が、各パーティションの起動順ではなく、LNSNMP.INI で指定された順序で割り当てられます。MIB の lnServerTable には各パーティションの仮想行があるため、どの行がどのパーティションを表すかが事前にわかっていれば、特定の管理業務を簡略化できます。
Windows オペレーティングシステムは、すべての SNMP トラップが 1 つの IP アドレスを使用するよう制限します。UNIX では、各トラップの転送元を区別できるように、各パーティションに個別の DNS エントリが必要です。パーティションからのトラップを受信しても、クライアントの全 SNMP コンソールがパーティションからのトラップを関連付け、オブジェクトをマップできるわけではありません。特に OpenView Professional Suite で使用する WINSNMP の制限により、WINSNMP はトラップを Domino アイコンに割り当てることができません。
LNSNMP.INI ファイルを設定する 常に SNMP でパーティションを起動できるようにする場合、あるいは、MIB の lnServerTable にあるどの仮想行をパーティションが占有するかを知りたい場合は、次の手順を実行します。
メモ サーバーを LNSNMP.INI に追加すると、要求があった場合、サーバーは暗黙的に SNMP で起動します。その後、そのサーバー自体の設定オプションが既知になると、そのサーバーは、再度 SNMP によって起動されることを拒否できます。この状況は、Domino SNMP Agent の起動のたびに発生します。これは、Domino SNMP Agent が停止時にサーバー設定情報を保持しないためです。
1 LNSNMP.INI というファイルを、適切なディレクトリ (下記参照) に作成します。なお、これはプラットフォームによって次のように異なります。
Data_Directory:指定されたパーティションに関するサーバーの Domino データディレクトリ
Server_Name:使用するサーバーの名前
Domino_Partition_Number:Domino ではパーティションを一意に識別するのに数値を使用しなくなったので、この値は任意です。ただし、履歴を残すために、引き続きこの値は必要です。
たとえば、使用する UNIX サーバーに 2 つのパーティションとデータディレクトリ /home/domino/venus および /home/domino/saturn がある場合、LNSNMP.INI ファイルは次のようになります。
Server=/home/domino/venus;Venus Server;1
Server=/home/domino/saturn;Saturn Server;2
メモ 等号の右側のテキストの大文字と小文字は、UNIX 環境では区別されます。
関連項目