Domino Server で複数の NIC と複数の IP アドレスを使用する
次のような場合には、Domino Server に複数の IP アドレスを設定して、専用の NIC を使用します。

• パフォーマンスを向上させるために、クライアントの負荷を分散する場合
• クライアントからサーバーへのアクセスをサーバー間通信と区別する場合
• メール配信、複製、クラスタ複製を代替パス (プライベートネットワーク) に設定する場合
• Domino Server をパーティショニングして、複数のパーティションで同じインターネットサービス (SMTP、POP3、IMAP、LDAP、HTTP) を提供できるようにする場合
• 別のネットワークセグメントを通じて TCP/IP ファイアウォールシステム経由で Domino Server にアクセスできるようにする場合。この設定は、「非武装地帯 (DMZ)」と呼ばれています。
• Domino パススルーサーバーをアプリケーションプロキシとして使用する場合
• ネットワークやサーバーのフェイルオーバーを提供する場合。これは、ミッションクリティカルなリソースアクセスで使用されます。
• ローカルアクセス接続とは分離されている通信衛星用アップリンク接続やダウンリンク接続のために、代替 Window/MTU (最大転送単位) 設定値を設定する場合

詳しくは、「NRPC ポートを IP アドレスにバインドする」と「インターネットサービスを IP アドレスにバインドする」の項目を参照してください。クラスタ複製用のプライベートネットワークについて詳しくは、「クラスタ専用 LAN を構築するかどうを決定する」を参照してください。

メモ 複数の NIC を使用するよう設定しても、1 台のサーバーで実行できる Domino セッションの数は増えません。TCP/IP では、マシンの処理能力はプロセッサとメモリによって決まります。

1 枚の NIC で複数の IP アドレスを使用する
次のような場合、1 枚の NIC で複数の IP アドレスを使用します。

• ローカルなユーザーがローカルな Domino Server だけを参照できるように、WAN の Notes 名前付きネットワークからローカルネットワークを分離する場合
• 非依存型のリモートアクセスダイヤルアップ接続 (ISDN ダイヤルアップルーター) に勝手にアクセスされないようにする場合
• サーバー間アクセスに予備の WAN パス接続を設定する場合
• ファイアウォール接続のために別の TCP/IP ポートマップを使用する必要がある場合
• NRPC 接続以外のグループに HTTP サービスを提供する場合
• サービスプロバイダとして、各種団体や企業に Notes Client や Web クライアントのための Domino Server アクセスを提供する場合

関連項目

パーティションサーバーと IP アドレス
より高度な TCP/IP 設定で DNS が確実に名前解決できるようにする
TCP/IP ネットワークを計画する