メールとディレクトリの移行


アップグレードウィザードを実行する
ユーザーは、移行後に受信したアップグレード通知メッセージを開き、メッセージ本文のボタンをクリックするかショートカットを使用して、アップグレードウィザードを起動します。アップグレードウィザードを、ユーザーの Lotus Notes Client の一部としてローカルにインストールするか、共有ネットワークディレクトリにインストールする必要があります。Domino Administrator のアップグレードツールでユーザーのメールボックスを移行してから、ユーザーの Notes メールファイルにアップグレード通知メッセージを送信します。

ユーザーがアップグレードウィザードを起動すると、ユーザーのクライアントに Lotus Notes がインストールされているか自動的に検査されます。Notes のプログラムディレクトリが見つからない場合はウィザードがロードされません。

アップグレードウィザードでは、Notes のデータディレクトリにあるアクティブな NOTES.INI ファイルとアップグレード通知メッセージから Notes の環境情報を取得します。cc:Mail 2.x か cc:Mail 6.x からの移行ではユーザーのクライアントにある PRIVDIR.INI からも情報を取得します。

ユーザーがアップグレードウィザードを実行するのは、移行するメールデータがあるコンピュータにインストールされている Lotus Notes Client か、少なくとも移行するメールデータにアクセスできる Notes Client です。

ショートカットからアップグレードウィザードを実行する
ショートカットを作成するとショートカットからアップグレードウィザードを実行できます。ショートカットがアップグレードウィザードをインストールした場所を指定するように設定し、対象アプリケーションを次のように指定します。


デフォルトでは、ショートカットのプロパティの [作業フォルダ] フィールドにより、移行するアーカイブファイルを選ぶときに始点となるアップグレードアプリケーションが存在するディレクトリが指定されます。

アップグレードウィザードがアップグレード通知メッセージから取得する情報
アップグレード通知メッセージには、アップグレードウィザードが個人のメールデータを移行するときに使う情報が含まれています。アップグレードウィザードはアップグレード通知メッセージから次の情報を取得します。


cc:Mail 用アップグレードウィザードは、ユーザーのメールファイルからメッセージ ID でメッセージを検索し、メッセージのゲートウェイ割り当て情報を参照してアーカイブと個人アドレスを処理します。

アップグレードウィザードが NOTES.INI ファイルから取得する情報
アップグレードウィザードはユーザーのクライアントにある Notes データディレクトリのアクティブな NOTES.INI ファイルから詳細情報を取得します。Notes データディレクトリに NOTES.INI ファイルが見つからない場合は、プログラムディレクトリで検索され、さらにシステムパスに従って検索されます。アップグレードウィザードは、NOTES.INI ファイルの次の設定値から情報を取得します。
情報NOTES.INI の設定
個人アドレス帳 (PAB)NAMES= の最初のエントリ
Notes データディレクトリの場所Directory= の設定値
Notes メールファイル名MailFile= の設定値
ユーザーの身分証明 (パスワードなど)KeyFileName= の設定値
個人アドレス帳ファイルのデフォルトのファイル名は NAMES.NSF で、ローカルの Notes データディレクトリに保存されています。「MailFile=」の設定値はユーザーの現在のロケーション文書に指定されているアクティブなメールファイル名です。